Fable 2
Fable 2 クリアした。
フラフラ遊んでいたので多分30時間ちょっとくらいかな。
このゲーム、発売時期のせいで Fallout3 とどちらを買うか悩んだ人が多かったように思うんだけど、実際に両方ともやってみて、それぞれ「自由度」の定義が全然違うと感じた。今日は Fallout 3 大好きで多分 100 時間以上は遊んだ僕が、Fable 2 は何がすごかったのかがんばって考えてみた。
物語と書いてフェイブル、君を映すもの
ネタばれになるのであまり書けないけど、英雄としての大義や多くの一般市民のために悪事に目をつぶらなければならない状況、しかも抗うこともできそうだがそれがうまくいく見込みがないように見える、さらに目の前の出来事に見て見ぬ振りをするかどうかを選択する(悪事を直接的に強いられるのではない)ように迫ってくるところが圧倒的に残酷で、しかしそれが良かった。
でも、Fable3 でここがこれ以上リアルになったら僕はゲーム中に自己嫌悪しだすとおもう。選択するたびに想像力を使ってしまうから。
自由度、グラフィック、アートスタイル、豊富なクエスト、やりこみ要素、どれも大切な要素だけど、この Fable 2 の一番すごいところは、「プレイヤーに自分が選択した結果を考えさせる力」の強さだろう。少なくとも僕は、これまでにゲームで「いざというとき自分はこんなやつになるかもしれないな」と考えさせられたことはなかった。
実績
実績は適度な感覚でブレッドクラム(パンくず、用意された道に沿って進んでいくと解除される)系実績が用意されているので、ストーリーを進めていくといい感じで解除されていくのが楽しかった。僕個人としてはストーリークリアのみで 4 割くらい解除されるのが一番気分がよいので、とても気持ちよく進めることができた。
アホやってても解除されるし、まじめに進めても解除されるし、頭使って攻略しようとしても解除されるし、「僕はちゃんとケアされてる!」って感じた(子育てか!)。実績については、バランスも内容もすばらしいと思う。
「何ができるのか」を暗に示す実績が多かったのもうまいなあと感じた。Fallout とは違う意味で自由度のあるこのゲームでは、これは結構大事だと思う。実績リストを見て、それもありなんだ!と思ったことがいくつかあった。いくつか引用。
自由奔放人
- 複数の相手と恋をして、それから... これ以上はここにはとても書けません!
重婚者
- 結婚があまりに楽しくて、ついついもう一度やっちゃった!?
歩く芸術品
- タトゥーは一生モノです。そしてこの実績も、一度手に入れれば一生モノ!
ロマンチスト
- カンペキなデートの演出に成功した。あとはこの苦労が報われることを祈るだけ...
ニワトリいじめ
- 無抵抗でか弱いニワトリを思いっきり蹴飛ばした。丈夫な羽が生えていてよかった...
おねだり上手
- 村人をその気にさせてプレゼントを受け取った
盛り上げ上手
- ダンス パーティーは大盛況。これほどの盛り上げ上手はそういないでしょう
スター気取り
- カンペキなアクションで村人の注目を集めた。も〜、目立ちたがり屋なんだから!
からかい好き
- 山賊との戦いの最中にアクションを実行し、怒り、恐怖、笑い、困惑などの反応を確かめる
不動産王
- 所有物を購入時の 2 倍の価格で売る
危険人物
- 公然わいせつ罪を犯す
暗黒の騎士
- ゾンビの手から武器を撃ち落とし、さらに頭に命中させてとどめを刺す
- 急所への攻撃を 25 回命中させる
吠える人
- バルバリンの格好をして 5 人の人々を怖がらせる
お調子者のモンスター
- ホブの格好をして 5 人の人々を笑わせる
迷惑人
- ゾンビの格好をして 5 人の人々に不快な思いをさせる
倍率チャンピオン
- コロシアムでスコアの倍率を 10 倍以上にする
ニワトリ ファイター
- ニワトリの格好をして、コロシアムで戦闘中にニワトリを 5 回蹴る
気になった点
世界を狭く感じた
行き先を示してくれるマーカーが万能なのと、敵のスポウン率が低いせいで(戦闘は経験値を貯めるほぼ唯一の手段)、ファストトラベルしないで徒歩で進むことがまずなく、寄り道もクリアするまであまりしなかった。この辺は、受動的にプレイしてたら「おつかいゲーじゃんw」で終わってしまうので、Fallout 3 的なマップ画面が欲しかったです。
UIデザインが不親切じゃない?
戦闘中に飲みたいポーション選ぶのに、Start ボタン > アイテム > ポーション > 下連打して探す ってちょっとどうなんだろうと思った。ページ送りとか、カーソル記憶とか、カスタムショートカットとか欲しかった。
力、スキル、ウィルの頭打ちが早すぎない?
弓メインで遊んでいたらクリア前にはスキルが満タンになってしまい、後は力でも上げるかーとなって結局なんでもできる英雄になってしまった。僕はひとつだけに特化した英雄にしたかったのに... そこがちょっと残念。
総合評価
100点じゃないけど、僕にとってはとても素敵なゲームでした。プレイできてよかった。この「感情を喚起する力」は、ゲームの進化におけるひとつのフォークになると思う。