和ゲーを北米向けにローカライズ/発売してるパブリッシャー数社のインタビューつまみ食い
The Business Of The Japan Niche
コレ読んで最初に思ったのは、別会社開発の洋ゲーを日本でパブリッシュしてるサードパーティ企業 (スクエニ、カプコン、スパイク) の内情はどんな風なのかな?ってことでした。
どっかにないですかね? (他力本願)
以下、超適当つまみ食い
- XSEED 社の代表担当タイトルはペルソナ3 FES、ペルソナ 4、Fragile
- XSEED 創立当初はヨーロッパゲームのパブリッシュも検討したが、まずは日本ゲームのローカライズというニッチな市場で地盤を固めたいと思って日本だけにしぼった
- XSEED 社長は元スクエニ of USA 社長 (日本のゲーム業界とのつながりがある人、名前からすると日系米国人の方か)
- XSEED は社員は全員日英バイリンガル
- ストーリードリブンの RPG に特化している
- 日本語の RPG を平気で 40 時間〜プレイできるのでクオリティ評価やボイスの再録音段取りがしっかりできる (リスク低減、品質向上)
- 日本のゲーム開発会社とずっと仕事をしていくには、「お金をガンガン使うこと」よりも「良い関係を築くこと」が大切
- ローカリするかどうかを評価する段階で完成したビルドがプレイできるというのは、リスクを大幅に下げる要因だ
- 開発中のゲームだと、出来上がったときに違うものになってることがある
- ボリュームが変動しないのでかかるコストが最初にほぼ分かる
- 最初に手がけるタイトルの品質は非常に重要
- もしクライアントが最初のタイトルの品質に満足していなかったら、2回目にいくらで入札したところで仕事は来ないと思ったほうがいい
- グローバライゼーションのおかげで文化の溝が縮まりつつあり、各国のゲーマーが他国ゲームを望む声が今までにないほど大きくなっている
- このため日本の中小ゲーム開発会社のタイトルを販売したいと考えているパブリッシャも増えてきて...る...
- GaijinGamesでローカライズ/パブリッシュするタイトルを選ぶ人が持っているべき 3 つの能力
- ゲームをプレイして理解でき
- 日本語がしゃべれて
- 自分にはいいゲームを選ぶ能力があると信じられること
- この3つが全部そろってればリスクは低い
- この業界、コネとノウハウ超大事
- プロジェクトのスコープはタイトルによって毎回条件が違う
- ライセンス形式は利益分割型だったり前払いだったりいろいろ、要は交渉スキル次第
- ローカライズ時にプログラムのソースが提供されるときは、ローカライズに必要な修正を加えるために自社内でソースをいじることがある。そのほうが品質もよくかかる時間も短くてすむ
- 大切なのは、オリジナルの製作者にハッピーでいてもらうこと。情報をしっかりと共有することが大事
- 言語の壁はないほうがいい
- 良い関係を築いた日本のゲーム開発会社から別の開発会社を紹介してもらえると、そことの最初の仕事はめっちゃうまくいく
- ここでも、「良い関係」が「良い仕事」を生む
- 現在のビジネスモデルはパッケージ販売をベースとしたものなので、デジタル配信時代が本格的に到来したとき、「良い関係」が築けているかはとても大事、でももし「自分たちのサービスやノウハウが付加価値を提供している」と日本の開発会社が思ってくれなかったらかなりきついことになるだろうね
おしまい。
これは「ゲーム翻訳」経験者の実感ですが、「自分が惚れたゲームをローカライズする喜び」は、時に体を震わせるほどのものです。
これに加えて現地パブリッシャには「自分が惚れたタイトルの生みの親を口説いて海の向こうに紹介する」という伯楽的な快感もあるわけで、そんなのずるい!ずるいよ! 俺もソレやりたいよ!
いやーしかし、単なる翻訳/ローカライズベンダーではない「現地パブリッシャ」という業種には、信頼関係(またはコネ)、技術力、そして「いいゲームをローカライズして現地のゲーマーに紹介したい」という熱い気持ちがあってはじめて成り立つ仕事なんですね。
自分の転職 Wish List に加えておこう... (本命は日本の某社ですが!)