#sigGloc IGDA-SIG GLOCALIZATION # 5 セミナー終了

終わりました。
サイバーコネクト2東京スタジオ会議室をお借りしての SIG GLOC セミナー #5。

後半はずいぶん出しゃばってお話ししてしまいましたが、
いろんな立場のいろんな方、しかも(東京<=>福岡接続により)いろんな場所から貴重な意見を聞くことができて大変勉強になりました。
Twitter ハッシュタグは #sigGloc 、Togetterまとめは下にあります。

しかし、Dev/Pubさんと翻訳者が直接意見を交換できる場所なんてここしかないです。
具体的なプロジェクトであってもそうそうお会いできないのに…。
しかも今回は僕が勝手に心の兄貴認定している人(現在10名弱)のうち半数以上が一カ所に集うという
真冬の大兄貴祭りとなっており、僕の盛り上がりは相当なものでした。ええ、掌に終始じっとり汗です。

クロフネゲームス近況報告

前半はクロフネゲームス稲葉氏 (心の兄貴、Twitter ID: @harry178) のお話

「宝石たち」を日本に紹介する/日本の「宝石たち」を世界に発信するパブリッシャとしてに長期的に活動していく!と熱く語ってくれました。
個人的には「グラ差し替え、難易度調整などもやる!」という姿勢がかっこえかったッス。現在進行中のものも何本かあるということなので期待して待機。
そして最後に熱き言葉@Y_Yanase_CC2/簗瀬洋平氏(心の兄貴)の Tweet より

そもそも翻訳会社が配信に回ったのはゲームが好きだから。配信の敷居、開発の敷居も下がり、欧米以外の国からも面白いゲームが生まれてくる可能性が出てきた。ダウンロード主流の時代に向けての長期的な活動がクロフネゲームズ。 #sigGloc

稲葉サン、応援しております!

ラウンドテーブル「理想のローカライズツール・ミドルウェア」

後半は「理想のローカライズツール・ミドルウェア」に関するラウンドテーブル。
翻訳支援ツールとミドルウェアについては一緒に語るのは難しいので別々に議論。

個人的には

  • ローカライズミドルウェア = 開発とローカリベンダをつなぐCMS、コンテンツマネジメントシステム
  • 翻訳支援ツール = 翻訳者とその発注者が作業量を正確に測りより精度の高い翻訳をできるだけ早く完成させるために使うソフトウェア群

と理解しているので、そりゃ一緒には話せないよね、ということで。

おおよその流れはTogetterを見ていただくとして、ここでは個人的に印象深かった点だけをピックアップ。

作業量管理について
  • 結構おおざっぱなワード数管理してるところが多い (これは僕も感じる。比較対象が IT 業界だからかもしれないけれど)
予算について
  • 開発段階でのローカリ予算は何パーセント?体感で答えてみよう!
    • テキストのみだと 0.6% 、ボイス込みだと8%くらい
    • 小型ダウンローダブルタイトル、完成品の単純ローカリなら 30%、特殊なケースでは60%
    • 体感だと10%?
翻訳支援ツール関係
  • 使ってないところに使ってもらうのはハードル高い、導入による利益が数値化できない
  • EXCEL シートが中間ファイルないし作業ファイルのデファクトスタンダードになっている以上、現状の最適解は Felix ではないか
    • ゲームの案件だと、ほとんどの場合には「翻訳コストの削減」にはつながらない。だが品質アップにはつながる(どう品質アップにつながるのかは福市さんのレポート記事が詳しいです)
  • 翻訳支援ツールについている「タグチェック機能」は、直接影響があるのも実際に修正を担当するのも開発なので、開発側に必要な機能なんじゃないか
  • 現状多くの会社は「VBAによってExcelを翻訳管理ツール化している」
ミドルウェア関連
  • CMS的なもの入れてないところ多いだろうなーという話。
  • 某社の方の仰られていた「開発ソースにもバージョン管理導入してるんで VC が2つあるのは困るなー」、「API とかで既存環境と統合できるといいな」、「○○エンジンは対応してるのかな?」あたりが総意か?

個人的には「一元的にリソースを管理できて改訂履歴がちゃんと残って、ボリュームの把握がしっかりできる」あたりが必要な機能で、今のところはもしかしたらそれ以上のローカリ機能をつけるよりも上述の「開発ソースにもバージョン管理導入してるんで VC が2つあるのは困るなー」、「API とかで既存環境と統合できるといいな」、「○○エンジンは対応してるのかな?」にどう対応していくかが大事なんじゃないかなと想像

とか。あと LocDirect の安さはみんなへーってなってた。まだ GUI 英語ですけど、日本での需要があれば日本語化も考えるそうなので各社の皆様ぜひ LocDirect にお問い合わせを。
あとその際はぜひ IGDA SIG GLOCALIZATION でこう聞いたんだけど!とお伝えください!できるだけアツい感じでお願いします

短くまとめるとこんな感じでしょうか

会場を快く提供くださった渡辺雅央氏(心の兄貴)他 CC2 の皆様に感謝でした!