プレイヤーをやる気にさせる実績(前編)
久々にGamasutraの記事を要約しながら翻訳
昼休みなので半分くらいまでです
- 原典: Unlocking Achievements: Rewarding Skill With Player Incentives GAMASUTRA
- URL: http://www.gamasutra.com/view/feature/3976/unlocking_achievements_rewarding_.php
形式的に「よくやったね」ってほめてくれる実績では、実績解除終わったらもうプレイしてもらえないゲームになる。キングコング時代はそれでよかったかもしれないけれど(訳注:今は違う)。
実績、トロフィー、バッジ、メダル、呼び方がどうであれこのデジタルリワードは「プレイヤーがゲームをクリアするモチベーションを高める」効果がある。
巧妙に組まれた実績は次のような効果を生み出す
- プレイヤーをゲームにつなぎとめる
- コミュニティーを育成する
- 新しいゲームをプレイする理由になる
- ゲーム熟達度の指標になる
また、Electronic Entertainment Design and Research (EEDAR) の2008年9月の調査によると、実績はゲームの販売数にも影響するようだ。
この調査では7個以上の実績があるゲームはマーケティング的にそれ未満のゲームより売れているという結果が出た(たくさん実績があるゲームは予算がデカイ場合が多いということも関係しているだろうが)
EEDARの調査にはこんな文がある
「実績を無視するのは自己責任でどうぞ」
「360市場においては、実績の数が多く、その種類が多様なタイトルは売れている」
これはコンソールに限った話ではなく、Xbox LIVE以前にも、PCのカジュアルゲームでは「Webポータルを頻繁に見に来てくれる」という効果を見せてきている。
ただし「実績」をここまで大きなものにしたのは他でもないMicrosoftだ。
Aaron Greenberg氏(MS Xbox 事業部プロダクトマネージメントディレクタ)のコメント
- 実績は当初、コンソールとコミュニティーに対する"つながり"を生み出すために追加された
- ファンによる実績サイトがいくつもあり、(実績ポイントのために)今までならばプレイしなかったであろうゲームを遊んでくれるユーザーまで出てきている。当初はまさかこんな風になるとは予想していなかった。
Robert Bowling氏(Infinity Ward コミュニティマネージャ)
- 実績はいわばピザにおけるトッピング
- ゲームにつぎ込んだ労力と、得たスキルに対して実績を設定することでゲームエクスペリエンスを高めている。CoDシリーズの実績全解除がきついのはこのため
- 実績=勲章
- 1000万人いるCOD4プレイヤーのうち、難易度Veteranをクリアしているプレイヤーの割合はたった2.8%
- "Mile High Club" (マイルハイクラブ; "難易度「ベテラン」で安全な場所へスカイダイビングする")のような実績は1ゲームあたり1個が限度、解除するのは体重が落ちかねないほど難しい。それはイライラ > 楽しいになる
Zeid Rieke氏(CoD4 リードデザイナ)
Infinity Ward x CoD4
- クリエイティブなプレイに実績を設けるよう力を注いだ
- RPGでヘリを撃墜→ヘリ墜落
- 閃光弾の影響を受けた状態で敵を倒す→命知らず
- こういった種類の実績はプレイヤーに新しいことをしてみようという気持ちを起こさせる
- 「もっとやろう」という気持ちを起こすことも大切だが、実績マニアのことを考えることも大切
- CoD4実績がシングルプレイモードだけで解除できるのはそのため
- マルチ実績は、ゲーム本来の目標(勝利)ではなく実績解除のために行動する実績厨(Achievment Whore)を作ってしまうリスクをはらんでいる
- CoD4はチームの協力が肝なので、オンラインプレイ実績はゲーム性を破壊する危険があると判断して追加しなかった
次回に続く